ウェビナー: コネクタのロック機能
現在では高性能な電子機器を持ち運ぶことは珍しいことではなくなりました。しかし、機器を持ち運ぶ機会が増えれば、機器に継続的な振動が加わったり、誤って機器を手元から落下させてしたりするリスクも高くなります。ロック機能を持つコネクタは嵌合保持力を強化することが可能なため、意図しない嵌合外れを防ぐことに役立ちます。
ロック方法はコネクタよって様々な種類があります。例えば、FPC/FFCコネクタの「EVAFLEX®シリーズ」には、オートロック機能が備わっています。
オートロックはワンアクションで嵌合とロックが完了するため、製造工程の生産性を高め、工程自動化にも貢献します。EVAFLEX®シリーズコネクタの中に「バネ性」や「誘い込み形状」を持つロックピンがあり、先端に専用の「切り欠き」を持つFPC/FFCを挿入することで、挿入完了位置にて「カチッ」という音と感触とともに、切り欠きにロックがかかる仕組みになっています。ロック解除操作をすることによりロックが外れる仕組みのため、振動や衝撃などによるFPC、FFCの脱落防止に役立ちます。
CABLINE®シリーズコネクタにもロック機能が搭載されています。
また、CABLINE®シリーズコネクタの中には細線同軸ケーブル接続だけでなく、FPC端末も接続可能なシリーズ展開もあるためFPC接続を選択することも可能です。例えば、水平嵌合コネクタの場合、プラグ挿入後、基板に実装されたレセプタクルを抱き込むようにロックをかける構造を持ち、プラグが完全に嵌合されなければロックがかかりません。これは機器の組立時にプラグの完全嵌合を確認する際に役立ちます。
小型RFコネクタ「MHF®シリーズ」は、高速通信を可能にする幅広い周波数帯域に対応しており、小型で低背なため機器の高密度設計や小型化に最適です。また、ロック機能を搭載したLKタイプは、組立時にロックをスライドさせることで簡単にロックをかけられる構造を持ち、コネクタの嵌合保持力強化を可能にするため、機器内のアンテナモジュールの接続の振動、衝撃対策にも効果を発揮します。